ストレスに良い食事とは
管理栄養士 岩元・森・伊加田監修
ストレスとは、外部からのさまざまな刺激が原因となり、
身体や心へ負担を生じさせてしまうものです。
仕事の量や質、人間関係、睡眠をはじめ、現代社会にはテクノストレスと呼ばれる
パソコンが苦手で馴染めないという不安が引き起こしてしまうものなどストレスの原因や症状は多岐に渡ります。
通常、適度なストレスでは交感神経系を活性化させ、判断力や行動力を高めると言われています。
しかし、このストレスが過度なものになってしまうと不眠やうつ、頭痛、だるさ、
更には胃・十二指腸潰瘍など心身ともに大きな不調を引き起こしてしまいます。
また、この過度のストレスは万病のもととも言えます。
ストレスが長引いてしまうことにより、癌や動脈硬化、生活習慣病のリスクを高めてしまうのです。
一方で現代社会において、ストレスを感じる機会が増えてきていることはもちろん、
ストレスの発散法については今後の日本人の課題となってくるでしょう。
当院にかかられている患者様の中にも、“ストレスによる歯ぎしり”を無意識のうちにされている方もいらっしゃいます。
ご自身でされている睡眠中の歯ぎしりに気づくことは難しいですが、
お口のメンテナンスを通して歯の食いしばりを発見することは可能です。
ストレス・イライラはカルシウムと関係があるの?
一般的にイライラしている人を見ると、「カルシウム不足?」と思われる方がいらっしゃるのですが、
実はカルシウムがイライラやストレス解消に効くという科学的な根拠はないのです。
本来ストレスが溜まると私達の体内ではビタミンC、ビタミンB群の消耗が起こります。
ビタミンCやビタミンB群は水溶性ビタミンといい、水に溶けやすく体内に貯蔵しにくい栄養素なので、毎日の食事から摂取することが非常に重要になります。
そこで、今回は“ストレスに対して歯を悪くする前に”という意味もこめて
『ストレス解消に効く食べ物とは?』というテーマで、栄養面からもアプローチしていきたいと思います。
ストレス解消に効く食べ物!
本来ストレスがたまるとビタミンC、ビタミンB群を消耗するのです。
ですから、これらのビタミンを多く含んでいる食物を摂取するのが良いそうです。
中でも効き目が高いと言われているのがブルーベリーです。
ブルーベリーは、抗酸化力が高く、過度なストレスを感じると分泌されるコルチゾールの生産を抑える働きがあります。
また、果物の王様と言われる『バナナ』
バナナには精神を安定さるセロトニンの材料となるトリプトファンが豊富に含まれています。
さらにさらに!!ほうれん草。
ほうれん草には、ビタミンA、C、そしてB群、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが豊富に含まれていて、ストレスを減らしてくれます。
これら以外にも、アボガド、アーモンド、オレンジ、ダークチョコレートなどもあります。
確かに、食べ物によるストレス解消の効果はあると思いますがそれ以上に、適度な睡眠や休息も重要ですね!
そして『話(愚痴ではなく良い方向性の話をしましょう)を聞いてもらう』ことも良いストレス解消です。
単に聞いて、一緒に悩んでいるだけでも効果があります。是非実践してみてください。
まとめ
ストレスを感じたらブルーベリーやバナナ、ほうれん草、アボカド、
アーモンド、オレンジ、ダークチョコレートなどを取りつつ、
適度な睡眠、休息、そして誰かに話を聞いてもらう!これらが有効です。
あまり無理をせず、上手に付き合っていきましょう。