小児矯正の方法とそのメリット・デメリットについて
大阪府吹田市 とよつ歯科・矯正歯科
歯科医師 院長 気比洋彰です。
お子さまの歯並びや噛み合わせの問題は、多くの親御さんにとって心配事のひとつです。小児矯正を通じて早期にこれらの問題を解決し、お子さまの健康な成長を促すことが可能です。このブログでは、小児矯正の具体的な方法やそれぞれのメリット・デメリット、治療期間、料金について詳しく説明します。
目次
目次
1. 小児矯正の必要性とタイミング
2. 小児矯正の具体的方法
3. 小児矯正の利点と欠点
4. 具体的な症例と治療期間・費用
5. 親御さんに知っておいて欲しいポイント
1. 小児矯正の必要性とタイミング
小児矯正は、お子さまの成長過程で現れる歯並びや噛み合わせの問題を早期に矯正することを目的としています。むし歯や歯肉の健康のためだけでなく、正しい発音や表情筋の発達を促進するためにも重要です。特に、顎の成長をコントロールすることで、将来的に成人矯正が必要となるリスクを大きく軽減できます。
矯正を始めるタイミングとしては、一般的に「永久歯が生え揃う前」とされることが多いですが、個々のお子さまの歯の発育状況によって最適な開始時期は異なります。通常は7歳から12歳の間が多く、この時期に矯正を始めると、顎の成長とともに効率的に歯並びの改善が期待できます。
2. 小児矯正の具体的方法
小児矯正の方法にはいくつかの種類があり、問題の種類や程度によって適した方法が選ばれます。以下は主な矯正方法です。
機能矯正装置
機能矯正装置は、お子さまの顎の成長を促進したり抑制したりすることで、歯並びを改善します。取り外し可能な装置であるため、口腔内の衛生管理がしやすく、装着時間の調整が可能です。この装置は特に骨格性の問題を持つお子さまに効果的で、機能と審美の改善が見込めます。
ブラケット矯正
永久歯が生え揃ってきた時期に使用するワイヤーを使った本格的な装置です。しっかりとした矯正効果が得られるため、重度の歯列不正にも対応可能です。装置の管理が必要で、日頃のブラッシングには注意が必要ですが、歯を確実に動かすことができます。
3. 小児矯正の利点と欠点
小児矯正には多くの利点がありますが、同時に注意すべき点も存在します。
利点
小児矯正の最大の利点は、お子さまが成長途中であることから、顎や歯の位置を自然に調整しやすい点です。適切な治療を行うことで、成人後の矯正治療が不要になるか、最小限で済む可能性があります。また、噛み合わせを正すことで、将来の口腔健康が向上し、むし歯や歯周病の予防につながります。
欠点
小児矯正には、装置の種類により費用が掛かることや、装置の装着に慣れるまでの時間が必要といった欠点があります。また、お子さま自身が矯正に協力的である必要があり、特に取り外し可能な装置では自己管理が求められます。
4. 具体的な症例と治療期間・費用
小児矯正の具体的な症例としては、出っ歯、下顎前突、交叉咬合などが挙げられます。治療期間は症例によって異なり、早期治療であれば1年から2年程度が一般的ですが、症状によっては3年以上かかることもあります。
費用については、矯正装置や施術内容により異なりますが、概ね30万円から70万円程度が一般的です。保険適用外であることが多いので、予算と相談しながら進めることが重要です。
5. 親御さんに知っておいて欲しいポイント
お子さまの矯正を考える際には、親御さん自身が情報収集を行い、それを元に適切な判断をすることが大切です。矯正を始めるべきかどうか、どの治療方法を選ぶか、専門の歯科医師とよく相談し、納得した上で治療を開始しましょう。
お子さまの協力が欠かせないため、恐怖心を取り除き、何でも相談できる環境を作ることも重要です。心理的負担を避けるため、場合によっては体験談を聞いたり、矯正中の他の子供たちと触れ合いの場を設けるのも一案です。
まとめ
小児矯正はお子さまの将来の口腔健康に大きな影響を与えます。早期に適切な方法を選び、治療を開始することで、多くの問題を未然に防ぐことができます。親御さんとしては、不安なことや疑問点があれば、歯科矯正専門医に相談し、安心して矯正を進めていけるようサポートしてあげてください。お子さまの明るい笑顔のために、今できる最善の選択をしましょう。