出っ歯を放置するリスクと矯正方法を解説
上の前歯が大きく出ていると気になる方も多く、矯正治療を希望される方も多いです。また出っ歯をチャームポイントと捉えている方もいるでしょう。しかし、出っ歯をそのままにするとさまざまなリスクがあります。今回は出っ歯を放置するリスクと矯正方法を解説します。
出っ歯とは
出っ歯は専門用語では「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と言います。上顎前突は上の前歯が前に突出している状態になります。原因は生まれつきのものから、幼少期の指しゃぶりや舌で前歯を押す癖などで出っ歯になることが多いです。
出っ歯をそのままにするリスク
出っ歯をそのままにしておくとお口に悪影響を与えてしまうことがあります。
むし歯や歯周病のリスクが高くなる
出っ歯は口呼吸になりがちです。そのような場合、お口の中が乾燥しやすくなり細菌の増殖を抑制する唾液が分泌されにくくなります。その結果むし歯や歯周病のリスクが高くなる傾向にあります。
前歯を損傷しやすい
前歯が前に大きく突出していると、転倒した際に前歯を損傷するリスクが高いです。これは歯並びが整っている方よりも50%も前歯の損傷リスクが高いといわれています。前歯が折れてしまった場合は、神経を取ったり歯を抜いたりしなければならない可能性が高くなります。
奥歯を失うリスクが高くなる
出っ歯の方は前歯で噛むことができません。本来なら前歯で噛めるものを奥歯で噛むため、奥歯に大きな負担がかかります。長く使用すると奥歯が欠けたり割れたりする可能性が高くなり、失うリスクが高くなります。奥歯を失ってしまうと正しいかみ合わせで噛めなくなりため顎にも大きな負担がかかり、顎関節症の原因にもなります。
出っ歯の治療方法
では出っ歯を治すにはどのような治療方法があるのでしょうか。出っ歯の治療には以下の方法が挙げられます。
- 矯正治療
- セラミック矯正
それぞれ詳しく解説します。
矯正治療
矯正治療は出っ歯の改善とともに歯並び全体を整える治療方法です。矯正治療にはワイヤー矯正とマウスピース矯正があります。ワイヤー矯正はどのような症例でも矯正することができるのがメリットです。マウスピース矯正は透明なマウスピースを用いて歯を動かす方法です。装置が目立たないため気づかれずに歯並びを整えることができますが、対応できる症例は軽度と限られています。
セラミック矯正
セラミック矯正は前歯を削って被せ物をする治療方法です。セラミックを被せるためきれいな見た目になるのがメリットですが、健康な歯を削る必要があります。また重度の出っ歯には適していません。
まとめ
出っ歯をそのままにするリスクと治療方法について紹介しました。出っ歯をそのままにしておくとお口の中が乾燥しやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。また奥歯にも負担がかかりやすくなることから矯正治療をすることが望ましいといえます。治療方法にはさまざまな方法があるため、歯科医師とよく相談して適切な治療方法を選択しましょう。