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インプラント治療のデメリットとは?後悔しないために知るべき5つのこと

こんにちは。大阪府吹田市の歯医者、とよつ歯科・矯正歯科 院長の気比 洋彰(けひ ひろあき)です。前回のブログでは、インプラント治療がもたらす素晴らしい「メリット」についてお話しさせていただきました。まるでご自身の歯のように噛める喜びや、周りの歯を守れる価値など、その利点は計り知れません。

しかし、どんなに優れた治療法であっても、必ず光と影、つまりメリットとデメリットが存在します。治療を終えた後に「こんなはずではなかった」と後悔することがないよう、良い面だけでなく、その裏側にある注意点や負担についてもしっかりと理解し、ご納得いただいた上で治療を選択することが、何よりも重要です。

今回は、インプラント治療を真剣にご検討されているあなたのために、その「デメリット」について、正直に、そして詳しく解説していきます。

 

目次

 

  1. 外科手術が必要であること(身体的負担)
  2. 治療費が高額で、公的医療保険が適用されないこと(経済的負担)
  3. 治療完了までに長い期間を要すること(時間的負担)
  4. 全ての方が適応となるわけではないこと(適応症の制限)
  5. 治療後のメンテナンスが生涯にわたり必須であること(継続的負担)
  6. まとめ

 

1. 外科手術が必要であること(身体的負担)

 

インプラント治療における最も基本的なデメリットは、外科手術が必須であるという点です。インプラント体を顎の骨に埋め込むためには、歯茎を切開し、骨にドリルで穴を開けるといった外科的な処置が必要となります。

もちろん、手術は局所麻酔をしっかりと効かせた状態で行うため、処置中に痛みを感じることはほとんどありません。しかし、手術である以上、麻酔が切れた後には、ある程度の痛みや腫れ、内出血などを伴う可能性があります。これらの症状は、通常1週間程度で落ち着きますが、その間は日常生活に多少の制限(硬い食事を避ける、激しい運動を控えるなど)が必要になることもあります。

また、高血圧や糖尿病などの全身疾患をお持ちの方や、骨粗しょう症のお薬を服用されている方は、手術のリスクが高まるため、かかりつけ医との連携のもと、慎重な判断が必要となります。手術への恐怖心や、身体的な負担が心配な方にとっては、これは大きなデメリットと感じられるでしょう。

 

2. 治療費が高額で、公的医療保険が適用されないこと(経済的負担)

 

多くの方が、インプラント治療を躊躇される最大の理由が、費用の問題です。インプラント治療は、一部の特殊なケースを除き、公的医療保険が適用されない「自由診療(自費診療)」となります。そのため、治療費は全額自己負担となり、保険適用の入れ歯やブリッジに比べて、どうしても高額になります。

インプラント1本あたりの費用相場は、地域や使用する材料によっても異なりますが、一般的に35万円~50万円程度です。なぜこれほど高額になるかというと、高品質なチタン製のインプラント体や、精密な人工歯、CTなどの高度な診断機器、そして何よりも、インプラント手術を行うための歯科医師の高度な技術と知識、衛生管理された環境が必要となるからです。

「歯を1本治すのに、なぜこんなにお金がかかるのか」と感じられるかもしれませんが、これは失われた身体の機能と見た目を、長期にわたって回復させるための、価値ある医療投資でもあります。とはいえ、すぐに準備できる金額ではないため、経済的な負担は非常に大きなデメリットと言わざるを得ません。

 

3. 治療完了までに長い期間を要すること(時間的負担)

 

「すぐにでも噛めるようになりたい」という方にとって、治療期間の長さもデメリットの一つです。インプラント治療は、手術をしてすぐに完了するわけではありません。

一般的な治療の流れは、以下のようになります。

  1. 診断と治療計画の立案:CT撮影などを行い、詳細な計画を立てます。
  2. インプラント埋入手術:顎の骨にインプラント体を埋め込みます。
  3. 治癒期間(インテグレーション期間):埋め込んだインプラント体と顎の骨が、しっかりと結合するのを待ちます。この期間が非常に重要で、通常3ヶ月から6ヶ月ほどかかります。
  4. 人工歯の装着:インプラントが骨と完全に結合したら、その上に土台と人工の歯を取り付けて、治療完了となります。

このように、診断から最終的な歯が入るまで、早くても半年、骨の造成などが必要な場合は1年以上かかることもあります。ブリッジであれば1ヶ月程度で治療が終わることを考えると、この時間的な制約は、お仕事の都合やライフプランにも影響を与える可能性があるデメリットです。

 

4. 全ての方が適応となるわけではないこと(適応症の制限)

 

インプラント治療は、希望すれば誰でも受けられるわけではありません。安全で、長期的に安定した結果を得るためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

最も重要なのが、インプラントを支えるための十分な量と質の顎の骨があることです。歯周病が進行していたり、歯を失ってから長い時間が経過していたりすると、顎の骨が痩せてしまい、そのままではインプラントを埋め込むことができません。その場合は、「骨造成」という、骨を増やすための追加の手術が必要となり、さらに身体的・経済的・時間的な負担が増えることになります。

また、前述したように、**重度の全身疾患(特にコントロールされていない糖尿病や心疾患など)**がある方、過度の喫煙習慣がある方、口腔内の衛生状態が極端に悪い方などは、手術のリスクが高まったり、インプラントが骨と結合しなかったりする可能性が高まるため、適応外と判断されることがあります。

 

5. 治療後のメンテナンスが生涯にわたり必須であること(継続的負担)

 

インプラントは「入れたら終わり」ではありません。むしろ、治療が完了してからが、本当のスタートです。インプラントを長持ちさせるためには、生涯にわたる徹底したセルフケアと、定期的なプロフェッショナルケア(メンテナンス)が不可欠です。

インプラントの歯自体は人工物なので虫歯にはなりませんが、その周りの組織は、歯周病によく似た「インプラント周囲炎」という病気になるリスクがあります。これは、インプラントの周りに付着した歯垢(プラーク)が原因で歯茎が炎症を起こし、進行するとインプラントを支えている顎の骨を溶かしてしまう、非常に怖い病気です。自覚症状がないまま進行し、気づいた時には手遅れ、ということも少なくありません。

このインプラント周囲炎を防ぐために、毎日の丁寧な歯磨きはもちろんのこと、3ヶ月~半年に1回程度のペースで歯科医院に通院し、専門的なクリーニングやチェックを受ける必要があります。この継続的な努力と費用を負担に感じる方にとっては、これもまたデメリットの一つと言えるでしょう。

 

まとめ

 

今回は、インプラント治療の「デメリット」に焦点を当てて解説しました。

  • 外科手術が必要で、身体的な負担がある
  • 保険が効かず、費用が高額になる
  • 治療が終わるまでに時間がかかる
  • 骨の状態や全身疾患によっては、治療が受けられない場合がある
  • 治療後も、生涯にわたるメンテナンスが欠かせない

これらのデメリットは、インプラント治療を検討する上で、決して目を背けてはならない重要な情報です。しかし、これらのデメリットを理解し、乗り越えた先には、前回お話ししたような、人生を豊かにする素晴らしいメリットが待っています。

大切なのは、メリットとデメリットの両方を天秤にかけ、ご自身の価値観やライフプランと照らし合わせた上で、最終的な決断をすることです。私たちは、そのための正確な情報提供と、専門家としてのアドバイスを惜しみません。どんな些細な不安でも、お気軽にご相談ください。

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院長   気比 洋彰(きび ひろあき)
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休診日  水・日・祝
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